本の読み方 完全ガイドマップ その1 文法・語彙・論理

はじめに

お久しぶりです。

最近、更新が滞ってます。

というのも、色々と本を読んだり学校の課題をしたりで、中々アウトプットする機会が無かった。

(そうとでも、言い訳しておきます。)

さて、6月ぐらいから、読書方法に関する本を十冊近く読んできました。

そもそも人に比べて「読む」のが遅い私。

どうすれば本を読むのが速くなるのか、そういう意味で「速読」の本を読んだのがきっかけでした。

そこから、より広く「どうすれば本を読めばいいのか」

気づけば、14、5冊机の上に本が積み重なっている状態。

なんだか、本を読むために本を買うって、本末転倒な気がしますよね笑

この記事では、速読、熟読、積読、シントピカル読書、フォトリーディング・・・

そのような様々な読書方法をガイドマップの形にまとめてみました。

今回はその中の第一ステップについての記事です。

読書方法の備忘録だけでなく、読書に悩む皆さんの助けにでもなれば、と思います。

読解の基礎を最初に身につけておく

「本を速く読めるようになりたいなぁ」

「ペラペラページを眺めるだけで意味を掴めるようになりたい」

多くの人は、読書法と聞くと、そのような技術を思い浮かべるのではないでしょうか。

もちろん、私もそんな力を身につけたい内の一人です。

しかし、残念ながら、読解の基礎力を身につけなければ、どれだけ速読の技術を身につけても、熟読方法を勉強しても、十分な効果は得られません

たとえば、あなたが文法も語彙もしらない言語・・・

フランス語で書かれた経済学の専門書を読んだとしましょう。

そんな本を速読しようとページを早くめくっても

単語の内容はわからないし、文法もわからないので、意味を汲み取ることができません。

たとえページをどれだけ早くめくれて、目をどれだけ早く動かせても、です。

これは、日本語でも同じ。

むしろ、日本語の方が母国語としての自信があるので、単語や文法をあまり理解せずに読み進めていってしまいます

その結果、本に書いてある有用な情報を見過ごしてしまいます。

では、どのレベルまで文法・語彙を抑えていれば、本を読めるのでしょうか。

一つの指標として、M・J・アドラー、C・V・ドーレン『本の読み方』より引用してみます。

「初級読書 – 読書の第一レベル」より

①文字や単語を視覚・聴覚的に認識でき、はっきりと言葉を話すことができる段階。

②文脈をたどる、筋道をつかむ、言葉集めができる段階。

③文脈をたどって知らない単語の意味をつかめる段階

④ある本から得た概念を消化し、また一つのテーマに関する複数の筆者の意見を比較することができる段階。

①の段階は、このブログを読んでいる方なら既にクリアしているはずです。

通常、6~7歳頃までがこの段階であると言われています。

②の段階も、多くの人がクリアしているでしょう。

小学校の卒業レベルで②の段階まで進んでいると考えます。

③の段階から、難易度が非常に上がります。

中学校卒業レベルと言ってもいいでしょうか。

高校受験現代文の問題などを見ると

「これはどういう意味ですか?説明しなさい。」

といった問題が出題されています。

これは前後の文脈から単語の意味を類推させる問題ですよね。

④の段階は、高校卒業レベルでしょうか。

大学受験入試では、非常に抽象度の高い概念(主観と客観など)を用いた文章が出題される他

複数のテーマを比較させる問題 ( 近代↔︎現代などの二項対立整理)が出題されます。

つまり大学受験現代文で、特に何の苦労もなく偏差値70以上取れているような人は、十分に本を読む基礎力が付いている、と言えるでしょう。

しかし、大学生であっても、よほど現代文が好きだった人以外は、④段階まで到達している人は少ないのでないでしょうか。

(むしろ、③段階までレベルダウンしている人も・・・)

そこで、④段階まで読書の基礎力を身につける方法を

文法、語彙、論理の3つの側面から解説します。

文法の力を身につける

③段階および④段階に到達するまでには、中学校卒業レベルの「国文法」を身につける必要があります。

高校受験の文法参考書を一周するだけで「ああ、そうだったのか」と思える内容がたくさん。

(ゆとり教育どっぷり世代なので、国文法はほとんど教えられませんでした・・・)

呼応の副詞に目を向ければ、先を推測することができ、読解スピードが上がります。

助詞・助動詞に着目すれば、小説家の細かい表現の違いを読み取れます。

接続詞を見れば、文章の論理構造を見通すことができます。

(逆に、5段活用なんかはあまり有用性を感じないですよね・・・)

語彙を類推するのも、論理構成を掴むのにも、文法の力は必須です。

英語を勉強する際、まず初めに文法を勉強することから、文法の重要性は理解できるでしょうか。

参考文献

ネット上などでも国文法をまとめているサイトはありますが、高校受験用の参考書などの方がより詳しく&わかりやすく説明しています。

この本は大学生の今読んでも「なるほど!」と言えるほど細かい所まで言及しており、文法に関する本はこれ1冊でいいです。

(むしろ、中学生にとっては少し難しすぎるような・・・)

より高いレベルで文法力を身につける、とりわけ接続詞だけにフォーカスを当てている本。

文章を読むにも、書くにも必須の知識です。

芥川賞受賞者の平野氏による小説と文法の関連が、第2部で説明されています。

語彙力を身につける

前提知識が多ければ多いほど、本は早く、そして深く読むことができます

「本を読んでいてわからない単語があれば調べる」

先生から痛いほど聞かされてきたセリフですが、まさにその通りでしょう。

今は重たい国語辞典などではなく、iPhoneで15秒で調べられます。

時間の許す限り語彙は調べて覚えていきたいですよね。

もちろん、前後の文脈から推測し、徐々にその使い方を覚えていく・・・

そうやって語彙というものは覚えていくものかもしれません。

一度頭の中に基本的な単語を詰め込むのも悪くありません。

覚えるべき語彙というのは、自分が読みたい本の内容にもよります。

哲学について書いてある本であれば、事前に抽象度の高い用語を覚えておいた方がいいでしょうし

料理について描かれている本ならば、事前に切り方(乱切り、細切り)といった説明を覚えておくべきでしょう。

どのような分野の本でも、用語集、またはそれに準ずるものがあるはずです。

そういった本を一冊手元に置いておくのも良いのかもしれません。

参考文献

語彙力をどのように身につけ、どのように使いこなすかを最も体系的にまとめた本。

またまた石黒先生の本です笑

また、大学の専門書など、ある程度かたい本を読む際は、大学受験用語彙集が便利です。

桐原から販売されているシリーズはどれもいい感じ。

読解を深める現代文単語〈評論・小説〉』の方が簡単で使いやすいかも。

あとは、自分の専門についての語彙集なんてあれば強いかもしれない。

論理力を身につける

文法と語彙を繋ぎ、新しい概念を理解したり、本に対し肯定や批判するためには、論理力が必要です。

論理力とは、さまざまな言語的能力の中でも、とりわけ言葉と言葉の関係 ー ある言葉と他の言葉がどういう仕方でつながりあっているのか ^ーをとらえる力である。

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)』序論より引用

演繹や帰納、逆・裏・対偶、消去方や背理法、三段論法など

言葉と言葉をどうつなげるのか、その方法論を学ぶことで、より速く・深く本を読むことができるようになるのです。

よくよく「論理的思考」とか「ロジカル・シンキング」なんて就活のハウツー本で目にしますが、その源流を辿ればここに行き着きます。

学問分野として捉えるならば、論理学や数学の一分野が論理力に直接関係してくるでしょうか。

参考文献

大学受験用の問題集は、論理的思考を身につけるのに最適だと思います。

自分の考えた論理が誤っているかどうかが、出題問題で客観的に掴むことができるからです。

ただし、問題にばかり目が向くと、本の執筆者より出題者の意図を汲み取ってしまいがち。

けれども「要約」は文全体の論理を理解していて初めて可能になります。

それゆえ、要約力が身につく大学受験問題集として『現代文と格闘する』は最適だと思います。

(ちなみに、著者の竹国先生は予備校時代の恩師です笑)

大学受験の問題なんて簡単すぎて、使い物にならない、という人にはこの本をやってみてください。

『楽に読める本ばかり読んでいては、読者としては成長しない』

なんて『本を読む本』で言われていますが

小林秀雄の問題が10題掲載されていると言えば、この問題集の難易度が知れるでしょうか。

わざわざ問題文を読むのがまどろっこしい人にオススメ。

高校生というより大学生・社会人向けに書かれたもので、実践的な内容です。

けれども一題一題の難しさには目を背けたくなります。

ディベートをやる人は、こういった知識を前提に進めるというのだからすごい。

まとめ

  • 速読するにしても、熟読するにしても、前提知識が必要。
  • 母国語の日本語はその前提知識が漏れがち。
  • その前提知識とは、文法力、語彙力、論理力。
  • 文法力は、語彙を類推したり、論理構成を知るために必要。
  • 語彙力があれば、より速く・深く本が読める。
  • 論理力は、文法と語彙を駆使して言葉のつながりを理解する力。

おわりに

文法、語彙、そして論理。

どれも本を読む上で大切な技術ですが、中々身につきません。

私も、論理力がまだまだ苦手な分野・・・

論理学は考えるだけで嫌になってきます笑

本を読む方法を知る前に、こういった基礎力を磨く視点を忘れてはいけませんね。

さて、テーマが「読書法」の記事なのに、全然読書について触れられなかった笑

次回は「本の選び方」をテーマに記事を書きたいと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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