大学生が読むべき1冊『君に友だちはいらない』レビュー

すごいタイトル、最後まで読んでみたら・・・?

バイト先の友人が、一つの本をオススメしてくれました。

今回書評する『君に友だちはいらない』という本。

ヤバそうなタイトルですが、全て読んでみたところ、とても良い本でした。

どんな本?

自己啓発本?

というより、ビジネス書とも言った方が正しいかと思います。

社会・政治に対する啓蒙を示した本とも言えます。

個人的には「経営組織」の本というのがしっくり。

京都大学で「起業論」を教えている教授であるため、大学内での組織(サークル)なんかの具体例も多いです。

なので、社会人はもちろん、大学生に向けて書かれた本なのかなぁ・・・という感じ。

どんな人にオススメ?

大学に入ったばかりの人にオススメします。

これは大学の教授が言っていた話ですが

「多くの大学生はゴールデンウィークを過ぎれば、目が死んでいる。」

・・・だそうです。

講義にも慣れて、サボりはじめて、そしてサークルにも身を属するようになって・・・

大学受験で必死に勉強してきた反動か、一気にクズ大学生へ変化します。

私もそうでした()

ゴールデンウィークに入る前、今まさにこの時に、大学でやる事の指針が学べる本を読むことが大事です。

その指針のヒントが、この本には書かれています。

以下、この本で気になった一節を引用しながら、自分の考えを加えて、一部紹介してみます。

今後、終身雇用は必ず崩壊する。

まず、冒頭「はじめに」から、気になった箇所を引用します。

 企業の栄枯盛衰のサイクルが極端に短期化したことによって、ひとりの人間が生きるために働く40年ほどの現役生活において、ずっと同じ職種を続けることは、ほとんど不可能になってしまっている。

経営学の用語で『企業のライフサイクル』なんていう言葉があります。

黎明期、成長期、安定期、成熟期、衰退期と、どんどんステージが変化していき、いつか革新(イノベーション)を起こさなければ、企業はつぶれる、というものです。

今までの日本では、高度経済成長の波に乗り、世界でもトップクラスの経済国として他国を引っ張ってきました。

その中で、日本企業の三種の神器(終身雇用、年功序列、企業別組合)という風習が生まれます。

しかし、現状日本を取り巻く大きな環境として、耳にタコができるほど例に出されるのが

グローバル化と、情報化の2つです。

グローバル化が進むことで、日本は海外企業に打ち勝つことができなくなっています。

最先端技術ではアメリカに先を越され、大量生産では東南アジア、中国に引けを取っています。

こうして日本の3種の神器は崩れ、企業のライフサイクルがどんどん短くなってきます。

一度就いた職で、定年まで勤めきることができればラッキー、それぐらいの気持ちでいる必要があるということを的確に表している一文だと思います。

会社をクビになった時、またすぐ転職できるくらいの能力を身につけなければいけませんね。

よい組織の5つの共通点

次に、この本で紹介されているよい組織の5つの共通点について引用します。

1:少人数である

2:メンバーが違いに補完的なスキルを有する

3:共通の目的とその達成に責任を持つ

4:問題解決のためのアプローチの方法を共有している

5:メンバーの相互責任がある

なるほど、どれも納得のいく内容ばかりです。

人数が増えれば増えるほど、組織の運営は難しくなります。

また、互いに互いを補完しあうスキルを持っている場合、組織全体の能力が自然と向上していくのは言わずもがな。

組織が一丸となり、非常に高い目標にむかって、最短距離を突っ走ります。

一人が失敗すれば全員が失敗に終わるため、一人一人が非常に重い責任を背負っていることも、大きな特徴の一つでしょう。

この本の筆者は、日本の多くの企業がこれらの特徴を備えていないと言っていますが、中には私の大学の教授で、サークルを例にこんな文章を書いていました。

 職場や学校、町内会や趣味のサークルなど、人が集まる所ではどこでも見られる「仲良しグループ」の多くは、自分に自信のない”迷える子羊”たちが、似たもの同士でツルんでシマを作る防衛的な集団である。メンバーはみな、自分がどんな人間がよくわかっていない。わかってるのは、自分たちが優秀じゃないことだけ。だからいつも不安でたまらない 。

なかなかぐさっとくる言葉ですが、たしかに多くの大学では「傷の舐め合い、馴れ合い」のサークルが大量に存在します。

大学の友人同士では気軽に喋ることができるのに、サークル外に出れば途端に話せなくなる人も多くいます。

こういった人たちがそのまま企業に勤めるわけですから、ダメなチームが多くなる理由も納得ですね。

加えて、Twitterのフォロワー数やFacebookの友人数、さらにはLINEの既読に一喜一憂している人たちにも警鐘を鳴らしています。

要するに、大学という狭いコミュニティで傷の舐め合いをするな、そしてキョロ充になるな、ということですね。

大学の必要性:教養とは・・・

大学生である以上、大学の必要性に関する一節も紹介しておきます。

 特定の専門分野について、大学の先生が教えることには、あまり大きな価値がない。なぜならばそれらの知識は、すでにその分野においてスタンダードなものなっているだけに、現在の企業が価値を生み出すコアの知識からは、数年から数十年の「開き」があることが少なくないからだ。

 それに一般的な大学で教えていることの大半は、やる気のある学生が本気で独学しようと思えば、1年間で学ぶ内容を1月で終わらせることは十分可能だ。

 大学の本当の価値は、一に同級生、二に図書館が充実していること。

正直、文系学部の場合そのほとんどが独学可能なのになぁ・・・と思う講義がたくさんあります。

そして、この講義は本当に応用することができるのか?と思わせられるような講義も多々あります。

そういう意味で、大学の本当の価値とは、友人と図書館にあると筆者は述べています。また、大学では「教養」を身につけるべきだ、とも述べています。

 大学では、専門分野に特化せずに、歴史、経済、社会理論、芸術、文化、語学などの幅広い教養を身につけることが意味を持つ。一度社会に出てしまえば、自分の仕事とは直接関係することのない、幅広い教養を身につけられる時間を作り出すことはたいへん困難となるからだ。

教養の持つ大切な機能の一つが、「自分と違う世界に生きている人と会話できるようになること。」だ。

 あらゆる教養は、それを専門とする人との会話の「糸口」となる。ちょっとした「小ネタ」を知っていることで、コミュニケーションが深まり、相手から信頼を得られるということは珍しくない。

教養のない人は、友人の幅が狭い人が多いと思います。

というのも、自分の好きなことだけに興味を示し、興味のないことには壁をつくるので、コミュニケーションが円滑にいかないのです。

優秀な人というのは、どんな話にでも耳を傾けて、知識を吸収しようとしてきます。

逆に、無能な人というのは、謎のプライドが邪魔して、自分の好きな分野にしか目を向けません。

もちろん、一つのことについて詳しく話せるのは前提条件ですが、それに加えて広く薄い知識も身につける必要がある、ということですね。

これはコミュニケーションが必須である手品にも同じことが言えるかと思います。

マジシャンは幅広い教養を身につけないといけませんね笑

コネの作り方

大学でよく聞くのが「コネ」「人脈」という言葉。

しかし「人脈」とは、単にFacebookの友だちのことをさすのではありません。

「自分と違うネットワークを持っている人」と繋がりを持っていることを指します。

つまり、同じ組織に属する慣れ合いの友だち100人と、自分とは異なる環境に属している1人では、自分にとっての価値が大きく異なるということです。

この本では、人脈を構築する上で確認すべき項目を4つあげています。

  • 自分が頻繁に会っているのはどういう人か。
  • たまにしか会わないけど、自分にとって重要な人は誰か。
  • どれほど多様なコミュニティに属しているか。
  • 自分の近くにいる人で、別のコミュニティのハブとなってくれそうな人はいるか。

自分が頻繁に会っている人を確認すれば、自分がどのような人間なのか確認することができます。

「まわりにロクなやつがいない」環境にいるならば、自分もロクなやつではないわけです。

そして、個人的にとても共感できたのは最後の「ハブとなってくれる人」です。

自分とは全く異なるコミュニティに属している人が多ければ多いほど、得をする確率は上がります。

大学のサークルで言うならば、あらゆるサークルに知り合いが多ければ多いほど、得をするということですね。

「自己分析?」自分だけ分析していいの?

これまた就活なんかでよく聞く「自己分析」

しかし、自己分析も結局は就活で、人事の人に評価してもらうためにするものです。

この本では、どのように人から評価・判断してもらえればいいか、書かれています。

1:「業界軸」で考える。

→自分が属する業界(メーカー、広告)について理解を深め、その業界のキーパーソンは誰かを見定め、そういう人になるにはどうすればよいのか把握する。

2:「会社軸」で考える。

→業界内の、自分が属する会社について理解を深めます。

3:「競合軸」で考える。

→自分が属している会社だけでなく、脅威となりうる存在についての知識を深めます。

4:「自分軸」で考える。

→今いる業界、会社のなかで自分は何がしたいのか。今持っているスキルや知識や経験により何ができるのか。

そして「世の中にどのような貢献をしたいか」について考えます。

つまり、業界、会社、その会社の競合を調べた上で、自分のスキルが最大限発揮される会社を選べ、ということです。

さらに、自分がスキルを持っていることを相手にうまく伝えることも重要です。

筆者は、自分のスキルを「ストーリー」とともに語れ、と言っています。

「挫折経験から自分の行動を見直し、成功経験を得た」というストーリーであれば、多くの人に共感を持ってもらえます。

そして、それらストーリーを人によって内容を変化させ、3分より短い時間で話せるようになれば完璧です。

なんだか就活の面接対策みたいですよね笑

いや、恐らく人事側もこのストーリーを語らせることで、無駄な人間を排除しているのでしょう。

さいごに

この本が言わんとすることは、まとめると

「なあなあ」の関係ではなく、多様な人と、多様なチームを組むべき。

同じ目標を持って苦楽を共にする「戦友」をつくれ。キョロ充になるな。

優秀な組織で、社会(日本)を変えろ。

ということでした。

ここまで読めば「君に友だちはいらない」というタイトルにも頷けますね。

久しぶりにがっつり引き込まれる本に出会いました。

本を読むのが遅い人でも2~3時間あれば読めると思うので、皆さん是非読んでみてください。

この本の執筆者、他にも本を数冊書いているみたいなので、またそれも読んでレビューしてみたいと思います。

それでは最後までご覧いただきありがとうございました!

The following two tabs change content below.
マーケティングとマジック好き
外資メーカー就職(予定)
大阪→東京(予定)
読書、アコギ、バスケ、アニメなど
標準化こそ正義
You can share this page !
スポンサーリンク
pcpromotion




スポンサーリンク
pcpromotion